9日に開催されたパリマラソンで、37歳の男性がスーツ姿で完走、世界新記録を達成した。
42.195キロのフルマラソンを走り抜いた新記録は2時間46分。世界記録2時間58分を12分も短縮し、ギネス登録される見通しだ。
20万円のKenzoのスーツ
この快挙を成し遂げたのは、フランス南西部ピレネー出身のMenoaur Benfoddaさん。
スポーツウェアでは2時間20分の記録を持つ、マラソン愛好家だ。
フランスのメディアL’Indépendantに語ったところによれば、ドレスアップして参列したいとこの結婚式で、忘れ物を取りに駐車場までスーツ姿で走ったのが、この挑戦のきっかけとなった。
イベント会社を介してアイデアに乗ってくれるパートナーを探したところ、Kenzoが手をあげてくれた。
マラソン仕様の仕立て
走っていると大量の水分を失い、筋肉量も減少するため、スーツはきつめに仕立ててもらった。通気性を良くするため、背中の裏地も付いていないが、おおむねブティックに出ているスーツと大差はないデザインとのこと。
スーツのお値段は1700ユーロ(約20万円)。「こんなに高いスーツは着たことない」そうだ。
足元もモカシンで揃えたかったが、記録更新を重視するKenzoから、スニーカーを履くよう求められたそう。
スポーツをライフスタイルとして日常生活に取り入れるトレンドを象徴するような快挙。
スニーカーやバックパックに合わせてコーディネートできるスーツが、都会の街角にも増えそうだ。