3年前、英国ロイヤル・カレッジ・オブ・アートの学生のアイデアから生まれた「食べられる水」Ooho!。
学生たちが立ち上げたスタートアップ企業Skipping Rocks Labが資金調達に成功し、実用化に向けてギアをあげている。
ペットボトルに取って代わるソリューション
Ooho!は、プラスチックボトルやカップの代わりに液体の容器となる、海藻から作られた持続可能な梱包材だ。完全に自然な生分解性素材であり、水を飲んだ後に食べてしまっても問題ない。
一口サイズのOoho!の小袋に穴をあけて口に注いでも、丸ごと飲み込んでもOK。
Ooho!はプラスチックよりも生産コストが安く、水、清涼飲料水、酒類など、あらゆる飲料をカプセル化することができる。
大規模な生産体制のために資金調達
生産技術の開発に2年をかけ、特許も出願済み。世界トップレベルの理系大学、インペリアル・カレッジ・ロンドンから起業支援を受け、プラスチック廃棄物の問題を解決し、包装の気候への悪影響の削減を目指す。
大規模な生産体制を整え製品を市場に投入するために、クラウドファンディングで資金を募っている。40万ポンド(約5,500万円)の目標額に対し、4月18日の時点でほぼ倍の799,990ポンド(約1億1千万円)が集まった。資金は集中的な生産のための機械の購入などに充てられる。
同社はまた、最初の商用ライセンスを締結し、ロンドンマラソンやグラストンベリー音楽祭などの主要なイベントで配布されるよう、Virgin SportsやLive Nationなどイベント主催会社と交渉の予定だ。
ダノンやネスレも再生可能なボトルを開発
Ooho!以外にも、持続可能な容器の開発は進められている。ダノンとネスレは、カリフォルニアの新興企業Origin Materialsと提携し、100%持続可能で再生可能な資源から作られたボトルの開発を行う新会社Naturall Bottle Allianceの設立を発表した。食品・飲料業界全体への普及を目指している。
次世代のボトルが店頭に並ぶ光景は、思ったよりも早く見られそうだ。