レーシングカー、スーパーヒーロー、科学が大好きな5歳のアリスちゃん。着る服にも「好きなもの」にこだわりたい。「ピンクとプリンセス」ばかりの女の子用シャツにうんざりして、GAPに「カッコいい女の子用のシャツ」を直訴する手紙を書いた。
女の子だってスーパーヒーローやレーシングカーが好き
「オンラインショッピングをしている時、好きな服はみんな男の子セクションにしかないのは不公平、と娘は不満でした」と、ママのベスさんはThe Huffington Postに語った。「スターウォーズもスーパーヒーローもレーシングカーも野生動物もない。アリスは女の子だけど、そういうものが好きなんです。なぜ自分が好きなものが、男の子用のレッテルを貼られなければならないのかわからなかった」
そこでアリスちゃんは、ママにタイプしてもらって、GAPに手紙を送ることにした。
女の子用のシャツはぜんぶピンクやプリンセスとか、そんなのばっかり。 男の子用のシャツはほんとにカッコいい。スーパーマンやバットマン、ロックンロールにスポーツ。こういうのが好きな私や、友だちのオリビアはどうしたらいいの?
署名と手描きのイラストを添えた手紙で、アリスちゃんは2つの重要な提案をした。
カッコいい女の子用シャツを作ってくれる?じゃなければ、男の子と女の子のセクションじゃなくて、キッズだけにしてくれる?
GAP社長じきじきのメール「おっしゃる通り」
数週間後、GAPのCEO、ジェフ・キルワン氏からアリスちゃんへの返信がメールで届いた。
GapKidsでは、女の子と男の子のために、常に幅広いスタイルと選択肢を提供しようとしています。恐竜、消防士、サメ、フットボール、そしてスーパーヒーローの女の子用のTシャツもあります。最新のディズニー・コレクション「美女と野獣」は、女の子の強さと勇気を表しています。
しかし、おっしゃる通り。より多くの選択肢を提供し、より良い仕事ができると思います。私はデザイナーと話をしました。気に入ってもらえるような、もっと楽しいものに取り組むつもりです。
最新のコレクションから、私のお気に入りのTシャツを何枚か送ります。感想を聞かせてほしい。お客様の声はとても重要で、さらに優れた商品づくりに役立ちます。
アイデアが採用されたTシャツが店頭に
社長じきじきの返信に、「うわあ!」と驚きの声をあげたアリスちゃん。送ってもらったカッコいいTシャツも気に入って、「明日学校に着て行きます。ありがとう」と返信し、追伸としてちょっとしたアイデアを付け加えた。
P.S. 「野獣」のシャツを作ってくれる? 大きくて面白くて、チューバッカみたいで好きなの。
社長はこのアイデアを取り入れ、今月からチューバッカをテーマにしたシャツが店頭に並ぶ予定だ。
大きな変化は小さなものから始まる
このエピソードの意味するものについて、ベスさんはWashington Postに書いている。
なぜ、人とは違うということが勇気ある行為なのか、なぜ不公平の是正を求めることに価値があるのか、子供たちに学んでほしい。
Tシャツだけの問題ではないですよね?あなたも私も、すべての大きな変化は小さなものから始まる、ということを、子供たちに示すことができるのです。
5歳にして自分のスタイル、主張、行動力抜群のアリスちゃんに、ママの信念はしっかりと受け継がれているようだ。